うちの、12歳11ヶ月の

ワイヤーダックスの天修が 先週火曜位から

椎間板ヘルニア&馬尾症候群になり

歩けなくなり、尿も便もでなくなって

 

日本獣医再生治療学会(JSVRM)に加入したことを書きます

 

これは 子犬の頃の写真です

先週の月曜は、15歳の猫のナコが

胸水で 高度医療センターで精密検査をうけて、

胸水を抜いて、元気になったとこだった矢先で

同時多発テロ位の 驚きと 大変な日々でした。

幸い 当院の患者さんは元気でいてくれたので

うちの犬猫達を色々じっくり、検査したり

治療ができたことは 不幸中の幸いだったとおもいます

人も犬も猫も

背骨は首(頚椎)、背中(胸椎)、腰(腰椎)、腰以降(仙椎・尾椎)で構成されています。

そして、この背骨の中には脊髄神経が通っていて、その末端は腰椎中央の部分で馬の尻尾のように細かく分かれています。

この背骨の先端の部分を総称して馬尾(ばび)神経と呼びますが、この神経の束に異常が生じた状態の総称を「馬尾症候群」と呼びます

人だと、椎間板が突出して馬尾の部分に損傷が出てしまったり

高い屋根から落ちたり、尻もちをひどくついたり

、ロードバイクに長時間のったりすのと、この馬尾の部分の神経を傷つけてしまい、足のしびれや 尿や便の排泄に障害がでたりすることが、知られています。

犬だと、椎間板ヘルニアのイメージは 後ろ足が立たないといいう症状になりますが、神経の損傷が酷いと 損傷がおきた部位によっては、その後ろの神経にダメージがおきて、馬尾の部分までおきると、排便 排尿に障害がおきることかあります。

うちの犬の天修は先週の火曜位から急に

後ろ足が立たなくなりました。

数年前にもなったことがあったので、またやってしまったか!

と 即 コルセットをはめて 安静にしました。

今回は 以前と違って、ヒーヒー鳴くのと

便と尿が自分で出せないのが 違っていて

これは重症の部類に入ります。

当院では、10年前位から、椎間板ヘルニアの

内科治療で ほぼ99%の犬が普通に歩けるようになっています。

以前は、24時間以内に CT撮影して手術!と整形外科の勉強会で習っていたので、ct撮影のできる動物病院を必死で探して

即手術という流れを 飼い主さんにすすめていました。

この治療法は 大阪の岸上動物病院の岸上先生が考案された方法です。

私の大学の大先輩でもあります。

 

そして私の尊敬する先輩の先生お二人が、その再生治療学会に入り積極的に取り入れられているのを知り、

これなら間違いないなと 私もやるようになった経緯があります。

ただ、再生治療の幹細胞の増殖などまでは、場所や人での問題で

やるなら、先輩の動物病院でと思っていました。

 

椎間板の再生治療の一つである内科治療法は

炎症の時に走ってくる白血球の過剰な遊走を止める注射の

10日間通院でしつつ、脊椎などのプロスタグランジンを

操作する内服薬を20日間併用しつつ、コルセットを装着して犬を安静にする方法です

この治療で、当院にたまたま歯科や皮膚や耳の治療で来院していた地方の患者さんも、治療することになり、

飼い主さん達からは、「たまたまここに来たけれど,まさか

普通なら 手術が普通と聞く 椎間板ヘルニアを治してもらえると思わなかった」と喜んでいただいてきました。

 

2年前からは、私が

無血刺絡療法(チクチク療法)をやるようになって

併用して、関節炎や麻痺などの治療にも

応用しています

 

名前が、まだ 「りえこ先生のペットの未来クリニック」なのは

掲載してくださった、担当の方に訂正を

お願いしているのですが、なかなか創作的な

名前だなと ちょっと気にいっているので

いつ直してくださるのか 楽しみにおいている

ので、びっくりしないでくださいね。

チクチクだけは、こんな名前でも良いかもですが

もちろん、椎間板ヘルニアでも 手術が必要だったり、椎間板ヘルニアと思っていても、脊椎の腫瘍ということも

あるので、この再生治療に理解のある ctのある高度医療センターで検査を依頼させていただくのですが、検査までに混雑していると1週間位かかることもあるのですが、だいたいは

検査にいくまでに、足の麻痺は治ってしまうことがほとんどに

なってしまっていました。

ただ、ここで開院して16年目になろうとしていますが

椎間板ヘルニアで尿が出なくなった犬は、当院では

まだいませんでした。

 

なので、我が家の天ちゃんは、一番酷い犬となってしまったのです。

 

しかも、椎間板ヘルニアの酷い場合でも、圧迫排尿で

膀胱を押すと出るぱたーんが多いのに

うちの天は、押しても出ずで、尿カテーテルをいれないと

出ないという、最悪のパターンとなっていました。

足の麻痺は 内科治療とチクチク療法3日位で改善して

歩けるようになりました。

 

これ以上 学会を増やさないと決意していたのですが

日本獣医再生治療学会(JSVRM)は 以前からきになっていた学会でもあるし

 

私のやっている 椎間板の内科治療も

再生治療の一つでもあるし

これは 私にもっと勉強しろと 言っているのだと思うことにし

日本獣医再生治療学会(JSVRM)にも 即加入届けを出しました

 

 

それまで、とても痛いようで、夜中中 強めの痛み止めを

注射しても、ヒーヒーないて、寝られず 食欲もありませんでした。

その後便も出るようになったのですが、尾の付け根の

馬尾の付近だけ、チクチクしても麻痺があり

尿だけが出ない状態が続いたのです。

 

もう、こうなったら、手術が必要ならしていただき

それでもだめなら再生治療をしていただことうと

岸上獣医科さんを予約したのですが、

月曜しか あきがないということが判明して

連日 内科療法を朝晩とチクチク療法を

朝昼晩と やってみました。

すると  今朝 ふとみると 新聞の上に 尿らしきものを

発見

そして、エコーで膀胱をみてみようと 検査室にいれて

またせている間、ふと おしっこの号令である

 

ワンツーワンツーと声をかけてみると、

なんとなんと

排尿姿勢をとり、自分で おしっこをして

くれたのです

思わず、スタッフや家族達の連絡もうで

やったーと連絡して

ついつい 天を抱きしめて 泣いてしまいました。

天は わけ わかんない感じでしたが

 

尾も少し動かせるようになって 嬉しそうでした。

このまま、コルセットをつけて

安静にして 明日も 尿がでますように

と祈りつつ、今日も チクチク療法を

がんばりました。

 

チクチク療法は 患部を温めつつ

チクチク 専用の針で 体内には針を入れず

チクチクと 神経の走行を狙って

刺激をします

「出張でチクチク治療に参りましたー」と言いつつ

やるのですが

天は 「いてー!」とあばれていましたが

痛いくらいが 良いので

痛いのは 生きてる証拠!

といいつつ、やっていました。

痛いのは 麻痺が治ってきているので

本当に嬉しいです

犬猫のチクチクの本も出そうと

考えています

とりあえず、もうしばらく

自分で修行していきます。

その前に 天 このままがんばれー!

でした。

治るって やはり 嬉しいものですね

あらためて

実感しました。