チワックスさん、12歳。

他院で、子犬の頃から心臓の雑音を指摘されていたそうですが、

詳しく調べず、様子をみましょうのままで、もう12歳になっておられたので

当院では心臓の病気に詳しい、西宮市内のペットメディカルセンターさんを紹介させて

いただいています。

私は、腹部エコーの認定はうけていますが,心臓のエコーはやっていないので

先生にお願いしています。

必要な場合は、手術の時にお願いして来ていただいたりしています。

さて このワンちゃんは、まだ軽度の僧帽弁閉鎖不全だったそうで、

進行しないよう投薬をスタートしていただくことにしました。

さて このワンちゃん

3~5年位前に歯石除去を受けられていたそうです。

今回3年~5年歯科ケアされてないとのことで

ちょっと心配でした。

 

1️⃣ 歯石の付き方は,人も犬猫も歯周病予防を実施する目安にはなりません。

ただし、歯の検査である

プロープや歯科レントゲン検査をする前に

歯石は邪魔なので、除去しました。

 

 

 

 

正常な、折れてない右上の第4前臼歯はこんな形です。

赤いのは プラークチエッカーの赤い組織です。

赤いとこは、プラーク≒歯の細菌の塊です。

 

 

歯科レントゲンでは こんな感じ

 

 

 

 

 

 

 

反対側をみると、なんと左の上の歯の第4前臼歯が折れて半分位の大きさになっていました。

 

左は折れた歯の上に歯石が上にのっかっていて

判らない状態です。

右は歯石をとったら、折れた歯と神経に通じる

穴がみえました。

露髄ろずい と言われる状態です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このまま気が付かないと、そこから 菌が

顔の骨まで 溶かして顔に穴があいたりします。(他の症例です)

顔に穴があくまで 飼い主さんは気が付かないということは

よくあります

 

 

 

 

 

 

 

このワンちゃんは 犬ガムを頑張って噛んでたらしく

他の歯も折れていました。

チワワさんは 犬歯の後ろの 歯が欠歯といって

歯がないことも 時々ありますが

歯科レントゲン撮影すると 歯が折れて 歯肉の下に埋まっ

ていました。

 

 

 

 

 

 

 

このワンちゃんは、下の前歯とかが歯周炎になっていました。

歯周炎は 歯を支えている 骨や歯根膜が歯垢=プラーク=歯糞(はクソ)=歯周病菌の軍団で炎症をおこしたり、腐ることなので

心臓にも悪影響を及ぼします。

 

なので、重度な歯周炎は抜歯して、それ以外の歯周炎は再生治療などをして、

特に今回下の犬歯を守ることにしました。

 

どうぞ お大事に!