さて
歯周病とは=歯肉炎+歯周炎のことを言います。

そして歯周病の原因は 菌!でしたね!

そして歯垢は食べかすではありません!
歯みがきから時間が経った時に、歯を舌で触ったり、
手で触るとヌルヌルするのが 歯垢です。

歯垢=細菌=プラーク(菌の塊)

だと覚えていて下さい。
でもね

【2】すべての人間・犬・ねこの口の中には細菌がいる

人、犬 ねこ、うさぎ すべての口、の中には細菌が生息しています
(胃や腸にも、皮膚の表面にも普通にいます)

口の中には、うんちの10倍の菌がいるそうです。
でも、うんちでも、善玉菌と悪玉菌がいると聞きませんか?

【3】歯周病菌とは

歯周病菌は歯周病の原因となる細菌の総称です。
人は人 犬は犬 猫は猫の歯周病菌がいます。

現時点で判っていて代表的なのをあげると

ヒト • Prophyromonas gingivalis • Treponema denticola • Tannerella forsythensis
イヌ • Prophyromonas gulae• Tannerella forsythensis •
ネコ • Prophyromonas gulae • Prophyromonas circumdenta

人だとP.g.菌(Porphyromonas gingivalis)や
Td.菌(Treponema denticola)、
T.f.菌(Tannerella forsythensis)をはじめとする10種類以上もの歯周病菌が発見されています。

人の菌については 歴史が深く良く調べられているので
そのことについて書きますね。

①成人の歯周病菌の代表格ナンバー

P.g.菌(Porphyromonas gingivalis)

なんと、日本人の65%以上が感染している細菌だそうです。
だいたい18歳以降に感染し、親しい人、食べ物の直下箸、から唾液を介して入り込んできます
(生まれたての赤ちゃんには存在しません)。
骨を溶かして歯を「グラつかせたり」、歯周病独特の「悪臭」の元となる内毒素を出します。
タンパク分解酵素により、白血球の働きに抵抗する性質を持ちます。

犬猫でも、 Porphyromonasと同じ仲間のProphyromonas gulae菌が見つかっていますから
同じ働きをすると考えられています。

②Td.菌(Treponema denticola)
「吸血鬼細菌」いわれ、血液をエネルギー源にしている細菌です。
歯ブラシ時に出血がある場合はこの細菌が増えている可能性があります。
血管の中にも入り込み増殖する怖い細菌です。

人では心臓冠状動脈疾患部や動脈瘤から検出されることがあります。

口の中にも血管がありますから、その血液に乗って口の中の歯周病菌が数秒後には、心臓や
関節に到達するのは、犬でも15年以上前から報告があります。

③T.f菌(Tannerella forsythensis、タネレラ・フォーサイセンシス)
紡錘型をしており内毒素を出します。

そのほかはA.a菌(A.actinomycetemcomitans、アクチノバチルス・アクチノミセテムコミタンス)

あごの骨が急速に破壊されることがある「侵襲性歯周炎」に関係するそうです。

犬でも同じ仲間の菌が見つかっています。

その為、当院で重度の歯周病の治療をする時、当院では抗菌薬の静脈注射を
当日の術前に血管の中に入れて、その予防をしてから治療をしています。
そしてその後も、数日間 歯周病に効く抗菌治療も併用しています。

歯周病菌は 免疫を下げる力があることも
とても良く知られています!

ですから、当院で歯周病の治療をされたワンちゃんが

皮膚がとっても綺麗になりました!

元気に歩けるようになりました!

肝臓の数値が良くなりました!
または、甲状腺機能低下治療薬の薬を飲んでいたのが
不要になった!

というのをお聞きすると,歯周病を治療することで、
歯周病菌の巣である感染源がなくなって、
治療後、歯周病菌の抗菌治療もすることで

全身の免疫が上がった!
と考えられます。

さて 次回は、ご質問のあった

歯をいつ磨くか!を やりますね!

質問のある方は、ふるって どうぞ!

☆犬猫のことで質問のある方

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