歯垢=プラーク=細菌でしたね!
しつこくてごめんなさい!

その歯垢が唾液の成分と反応し、菌が死んでいき固まったものが歯石です。

そして歯周病は歯石が起こすワケではありません!

そのプラークが死んでいく途中で、それに接している歯肉や歯を支えている顎の骨などを腐らせて溶かしていくのです。

歯石があるとその下のも磨いてとることができないから
もちろん歯垢=細菌=プラークと歯石は除去しないといけません。

実はその歯石にも2種類あります
歯肉縁上と歯肉縁下

歯茎の上の歯石。

専門用語では歯肉縁上歯石と言います。

歯肉縁上歯石=見えている口の中の歯石

歯肉縁上歯石は白色または黄白色で、外から見える部分に付着しているので肉眼で確認できるため、歯科医院での通常のスケーリング(歯石取り)で比較的簡単に除去することが出来ます。
縁上歯石はプラークと唾液中に含まれるカルシウムなどが結合したものなので、付着しやすいのは唾液線(唾液の出る穴)のある、上の奥歯のほほ側と下顎の前歯部の舌の部分です。

これを取るのが、
犬やネコが動物病院でされている、一般的な歯石除去ではないかと
思います。
犬の美容院でも、素人さんでも市販の歯石取りスケーラーという
簡単な器具で取る方もいるとお聞きしますし、獣医師でも無麻酔歯石を除去すると
いう方は、
多分見えている歯石だけが悪いと思ってとっておられるのでは?
と想像しています。
なぜなら、獣医大では歯科の基礎教育の単位が
基本今も認可がないからです。

ここ最近では、獣医師の歯科への興味のたかまりを受け
獣医師向けの歯の学習DVDもいくつか発売されてきているのが実情です。

そしてもう一つは

歯茎の下いわゆる見えないとこにある歯石が
歯肉縁下歯石といいます。

歯周病に大切なのは、実は歯肉縁下歯石の方です。

これは、外からは見えない部分に付着するので通常の歯石取りでは除去できないため、

特殊な器具を使って歯周ポケット内の歯石を取り除く、

ルートプレーニングという歯周治療が必要です。

この操作は、手の感覚もとても大切なので,

この作業熟練の度合いが

歯周病を治すキモになってきます。

縁下歯石の中にはたくさんの細菌が住んでいるので、これが出来ると歯肉の炎症が酷くなり、

普通はびったりとひっついている歯と歯肉が剥がれて更に縁下歯石が付着しやすくなり、歯周ポケットが形成されます。

この縁下歯石の下に住む大量の細菌が

歯周病の一番の原因なんです!

縁下歯石が溜まるとプラークが付着しやすくなるので更に縁下歯石が溜まり、

歯周ポケットもどんどん深くなります。

深くなった歯周ポケット内のたくさんの細菌は、歯肉に炎症を起こすだけでなく、

やがて歯を支える大は事な土台である

歯槽骨まで溶かしてしまいます。

歯周ポケットが深くて、綺麗に出来ない場合は,

歯茎=歯肉を切って

歯の根っこを出して綺麗にしてから、

歯茎=歯肉を縫う治療もやっています(フラップ術)

又は,重症の歯周病で骨が無くなって

いる場合は,そこに骨ができる物質を入れ、再生させる

GTR(歯周病の骨再生手術)というのも当院では

実施しています。

私も歯の勉強をスタートさせ、歯科研究会で2002年に
レベル4という、最終段階の認定をうけた頃は、
歯周病は菌が原因とは知っていましたが,
それでも歯石が悪いと思っていました

その後、犬やねこの歯の治療を沢山させて戴くうちに、い
歯石が全然無い犬でも、歯周病がひどくなって抜歯が必要な位になってしまっている
3~4才のブードルなどにも出会ってきました。
それと同時に15才過ぎて歯石が沢山あっても、歯周病に全然なっていてない犬ねこにも
出会いました。
当院の最高齢は20才で、歯周病で鼻に穴のあいたプードルと
そして21才の歯石モリモリの猫でしたが、その猫ちゃんは
軽い歯肉炎レベルで歯周炎ではなく、歯石とプラークをとったら
治ってしまいました。

さて 歯石の話まできたので、
いつ 歯みがき?するか!です。

その話は、明日!
今までのお話しが、理解出来ておられたら
答えは 出てきます。
ちょっと、ご自分で考えてみてくださいね!